ダイニングテーブルのリサイズ

・かかった費用:100円程(100均の滑り止めパッド)
・制作時間:約3時間(解体、切断、組み立て)
・使った工具:電動ドリルドライバー、丸ノコ、金づち、レンチ
・難易度:★★★★☆

家族の人数や生活スタイルの変化によって、今まで使っていた家具が不要になったり、新たに必要になったりすることってありますよね。そんな時は、不要になった家具を処分したり、必要なものを買いそろえたり(あるいはDIYしたり)すると思います。

では、「まだ使えるし必要だけど、今の生活スタイルには大きすぎて邪魔なんだよね」となった場合は?

買い替えるのもいいけれど、長年使って思い入れのあるものなら、使いやすい大きさにリサイズ出来るといいですよね^^簡単に出来るものと、難しいものとがあると思いますが、今回は、20年以上使ったダイニングテーブルを小さくリサイズすることに挑戦してみました。

動線の悪いキッチンを改善したい

我が家のキッチンには、1350㎜×800㎜のダイニングテーブルがありました。20年前に7人家族だった頃には、みんながそろってここで食卓を囲むのには少し小さいくらいでしたが、家族の人数が減ったり、そもそも食事の場所がリビングに変わったりするうちに、このダイニングテーブルは、食事用ではなくただの「物置き場」となりました。

下手に大きいので、次第に物でごった返していきます。しかも、人間って「毎日少しずつ」の変化には慣れていくので、いつの間にかこうなってたりします。

こういう光景、みかけますよね…

さらに、この「物置き場」と化したダイニングテーブルが動線の邪魔をするとなると、毎日立つキッチンなだけに多大なストレスを感じるのです。

とはいえ、大切に使ってきたのでほとんど傷もないし、処分して買いなおす…のはあまりに忍びない。20年以上使ったので、生まれたばかりの息子の写真にも写ってるくらいの、長い付き合いです。どうしようか思案しているうちに、ふっと「このテーブル、小さくできないかな?」と思いつきました。

テーブルの天板には、厚みのある集成材が使われているので、天板を切断して、うまく組み立て直せば、半分くらいの大きさにリサイズ出来るんじゃないかな?
天板の厚みは40㎜ほどあり、SPF材よりも相当に堅そうなので、手のこ(手動のごぎり)で切るのは難しそう。そんな時、丸ノコを貸してくれるという知人がいたので、思い切ってチャレンジすることにしました。

うまくいくかどうか心配でしたが、20年以上使ったテーブルだし、失敗したらその時はあきらめて買いなおそう♪くらいの気持ちで取り組みました。

ダイニングテーブルを解体しよう

まずは、テーブルを解体します。下からのぞき込んだ時に、たくさんのネジやボルトが見えたので、これをすべて外せば解体できるんだろうと思い、早速解体開始!

ボルトやネジをすべて外す

テーブルを裏返して、ネジやボルトを外します。

なかなかの重さです

電動ドリルドライバーがあればサクサク進みます。ボルトを外す時にはやはり、レンチがあった方がいいでしょうね。

左がプライヤー、右はモンキーレンチ

この時、我が家にレンチはなく、あるのは写真左側の「プライヤー」という工具でした。プロの方には怒られそうですが、ボルトの着脱にはレンチではなく、このプライヤーを使いました(笑)。本来プライヤーというのは、太い針金など手で扱いにくいものを掴んだり、切断したりする工具だそうです。

わざわざ新たに購入したくなかったので、あるものを使ったのですが、なんとかなりました^^モンキーレンチは、風呂場のシャワー水栓交換のために、つい最近購入したものです。

外したネジたちは細かいので、紛失しないように気を付けます。

補強板が外れない?

すべてのネジやボルトを外せば、部位がバラバラになるのかと思いきや、なんと、テーブルの脚以外は強固に天板に貼りついており、外れません。どうやら接着剤が強力に効いているようです。さて、どうしよう!…ちょっと焦ります(-_-;)

最初、隙間にノコギリを入れ込み、無理やり切り落とす作戦を試しました。これ、すっごく時間がかかるなあ…と思っていたら、たまたま「ぱこっ」と外れてくれる板があって。「ん?これは、叩けば外れるのでは?」と気付き、金づちで補強板を横から叩いてみると、接着の度合いにもよりますが、簡単に外れてくれました。

金づちで叩くと、簡単に剥がれました^^

木材に傷をつけたくない人は、ノコギリで叩く時に、端材(DIYなどで余った木材)をあてておくといいでしょう。私は、どうせ裏側だし…と、直接ガンガン叩きました(笑)

丸ノコ使用時は安全確認をしっかり!

さあ、いよいよ丸ノコを使って、テーブルの天板を切っていきます。

動画などで、しっかり予習を

丸ノコはとても便利だけど、使い方を間違えるととても危険な工具です。みんな使ってるから大丈夫!と安易に考えず、動画などで、使い方や、どんな危険があるか、危険の避け方などを予習しておくことを強くおススメします!

※建設業従事者などが丸ノコを扱う前に、「丸のこ等取扱い作業従事者教育」という4時間の講習会(名称は協会などによって若干違うようです)を受講するよう、厚生労働省から通達されています。個人であっても受講が望ましいと書かれている協会もありますが、こちらは努力義務なので、法的な罰則はないとのことです(一般社団法人 労働安全衛生推進協会のHPより)。

しっかり予習して、安全な使い方を勉強しましょう!

試し切りをしてみよう

初めて丸ノコを使う前には、2×4材などで試し切りをしてみましょう。丸ノコは、木材を一度で切断できるものを使いましょうね^^

作業台がある場合は作業台を使います。私は作業台を持っていなかったので、写真のように、二つのビールケースを逆さにしたものを使いました。……がっ!この作業台はおススメしません!ケースを置く間隔が広くなると、丸ノコの「キックバック」が起こる危険性が高いからです。キックバックに関しては、後の見出し記事で紹介しています。

初めて丸ノコを使った感想は……とにかく、音にビビる。私は大きな音に恐怖を感じやすいので、余計にビビったのかもしれませんが…。

それでも、手ノコではなかなか出来ない切断面の美しさや、時短ぶりには感動ものでした*^^*

いざ本番!

サイズを決めて、一発勝負の本番です。

ガイドは使いませんでした。必ず必要ならともかく、なくても何とかなるものをわざわざ購入したくなかったので(笑)。丸ノコは基本的に前へ前へ進むものなので、丸ノコが進みたい方向へ、少し手を貸してやるくらいのイメージで作業したら、真っすぐ切れていた、という感じです。

ものの数十秒で、厚み40ミリの天板が真っ二つです。手ノコなら10分かけても終わらないでしょう。切断面もガタガタになると思いますが、丸ノコなら、こう。

先にも書いたように、今回のような作業台は、丸ノコ作業の際にはNG!…なのですが、作業台以上に恐ろしい事実がありました。

なんと、天板の裏の2本の補強板を外さずに作業していました写真を見ると、天板が作業台から少し浮いているのにお気付きになられますでしょうか……

そりゃあ、木材が沈むはずだよ。シーソー状態だもん。

実際、3/4程切り進めたあたりで左側の板が沈み始め(写真の通りです)、丸ノコの歯を挟んでいく感覚もわかり、「あ、ちょっとヤバいかも?」と感じたので、すぐに丸ノコのスイッチを切りました。そして天板の位置を直してから、残りの1/4を切断。正直、この時天板を裏返すという選択肢がまったく浮かばなかった自分が、めちゃんこ恐ろしいです。

…というわけで、私のこの判断力からして、これ以上DIYで丸ノコを使う作業はしない方がいいだろうと思い、今後はすべて、手ノコ&ホームセンターのカットサービス利用を貫くことを決めたのでした…。

丸ノコのキックバックとは

キックバックとは、木材によって丸ノコの歯が挟まってしまい、反動で後方に跳ね返る現象です。この時丸ノコの真後ろに体があると、大けがをする可能性があるので、体を丸ノコの真後ろに置かないことが大事です。

とてもわかりやすい動画があるので、貼らせて頂きます^^

カミヤ先生の動画は、どれもとても参考になります^^

私が丸ノコを使ったときには、この「完全版」動画はまだなかったので、その一つ前の動画で勉強させて頂いたのですが、今回の記事を書くために改めて「完全版」を見てみました。すると、切った木材が真ん中に沈み込むような作業台を使っての丸ノコ作業はNGだとわかり、「ひゃー、やっぱり?!」と冷や汗もの!今回のような作業台で作業する場合は、木材が落ちないよう、作業台の上に厚みのある発泡ウレタンなどを敷くべきなんですね。

まあその前に、そもそも木材の置き方を大きく間違っていんですけど

こちらの「カミヤ先生のDIY動画シリーズ」は、丁寧で分かりやすく、おススメです!先生の誠実なお人柄もにじみ出ていて、私は大好きです^^

組み立てて完成!

天板を切断した後、補強板も切断します。ここまで来たら、後は簡単!元のように組み立てて、ビスとボルトをはめれば、完成ヽ(^o^)丿

1350㎜×800㎜のダイニングテーブルが、約800㎜×800㎜の大きさになりました!

若干、脚にガタつきがあったので、100均の滑り止めパッドで調整。我が家ではテーブルクロスをかけて使うので、切断面のやすりがけや塗装は一切してません(笑)。元々使用していたビニール製のテーブルクロスも、短く切って再利用♪

空いたスペースには棚を作りました。テーブルの上に置かれていた、毎日使う食器や調味料などを収めてすっきり!

今までは、このダイニングテーブルが食器棚への動線をふさいでいたのですが、棚を作ってもなお、30㎝くらいのスペースが空きます。本当に使いやすいキッチンになりました!

ちなみに、切り落とされた方の天板は、ベランダ用のテーブルとして更に再利用する予定です^^

「大きくて動線を塞いでしまう」、という以外、何の不満もなかったダイニングテーブル。捨てずに生まれ変わってくれたことに、大満足です!